花月

一雨ごとに春に近づいおりますね。春はもうすぐそこですね。
本日は早朝より三重の酒造会社様が視察にいらして下さりました。

 じつは、「鰹節」と「お酒」は切っても切れない深い関係にあるのです。皆様「神饌(しんせん」という言葉を耳にしたことはありますでしょうか?
「神饌」とは神様のお食事のことを指します。では皆様神様が一体どのようなものを召し上がっているのか想像がつきますか。その内容を聞いて私は驚いたのはもちろんですが、バランスの取れた食事内容に感心してしまいました。(神様ってとってもグルメだったのか、はたまたこの仕組みを作った倭姫命がグルメだったのか?)

御飯三盛、御塩、御水、乾鰹(鰹節)、鯛(夏期はカマス、ムツ、アジ、スルメ、などの干魚)、海藻(昆布、荒海布、鹿尾菜など)、野菜、果物、清酒三献といったバラエテイに富んだものを神様は召し上がっているのです。しかも1500年の間一日も欠かさずですよ。そしてこの儀式をなんと一日に二回繰り返すのです。そして更に調理方法や、調理をする場所、お供えの時間等々・・・細かく定めがあります。これを聞いただけでも、日本人にとっての伊勢の神様の存在の重要性がうかがえますよね。今日は神様にとってのお酒の重要性の記述の一部を皆様にご紹介したいと思います。(伊勢神宮の衣食住より引用)

“そしてお供えする神饌の中でもお酒はとても神秘的なもので、大昔から酒は人がつくるものではなく、神がつくられると信じられ、酒は神の憑代とされてきました。なぜならお米と麹を混ぜて数日するとあたかも生きているがごとくブツブツと発酵する様がまさに神業のようであったからです。しかも何時もでき具合が異なり、人の力ではいかんともすることができない神秘の産物だったのです。今も神宮の神酒は、神酒殿の神がつくられると信仰しています。さらに日本酒は米からつくるものであるから、神酒は米をお供えするのと同義であると考えられています。”
(~伊勢神宮の衣食住より引用~)

確かに酒蔵でじっくりじっくり職人さんによって命を吹き込まれていくお酒を見ていると、その発酵の様子はまるで生き物のようですよね。やはりそこには、「菌」に姿を変えた神様の仕業があるのかもしれないですね。。。

 

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