蟄虫啓戸~すごもりむしとをひらく~
今日3月5日からは、二十四節気「啓蟄」、七十二候「蟄虫啓戸」。
地中で冬ごもりをしていた生き物たちが春の陽気を感じ、外に出てくる季節。
「啓」には「開く」という意味が、「蟄」は「虫などが冬ごもりで土中に隠れ、閉じこもる」ということを意味しております。
近所でも、春の訪れを知らせる筍などがむくむくと芽を出してきています。よーし地上に出るぞ!と準備万端。
自然界はいよいよ、春を迎えようとしています。
一方人間界はといいますと、まだまだ「巣ごもり」の状態は続きそうですね。
今日のニュースの流れから行くと、首都圏一都三県で発令している緊急事態宣言の再延長が今夜決定する予定だそうです。
よくよく考えてみるとコロナウイルスと付き合い始めて一年たち、外で食事をすることがなくなり、お祭りがなくなり、人がたくさん集まることがなくなり・・・
まさに私達は「蟄虫」の状態です。
けれど嘆いているだけではなく、春の訪れを待ちながら、コロナ二年目を迎える今この「巣ごもりライフ」と上手に付き合っていくほうがよいと最近つくづく思います。何もせず土の中で頭を抱えて丸くなっている状態を続けていると、体のあちこちがかちんこちんになり、いざ春が来たよ!とお知らせしていただいても、私はすぐには動けそうにありません。もう少し寝かせて欲しいと言ってしまいそうです。そして春を通りすぎてしまいそうです。
私の大好きな作家 養老孟子先生の言葉の中で「環境を変えるより自分が変わった方が早い」という言葉があります。
ということは、コロナの環境は変えられない・・この置かれた環境の中でどう楽しむか。。。
私はこの「楽しむ」ということがコロナ禍の今とても大切だと感じています。
どうせ同じ時間を過ごすなら楽しいほうが良い。
私たちは鰹節屋なので、いかに巣ごもりの中で季節に併せた「だしライフ」を楽しむかということをこれから地域の情報を交えながらお伝えできればなと考えています。