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漁師飯 ~てこね寿司~

春分の日も過ぎ、3月もいよいよ後半になりました。先週に引き続き、伊勢志摩の郷土料理をご紹介いたします。

今日ご紹介するのは「てこね寿司」。その名前の由来は、忙しい漁師が船上で取れたてのカツオを手軽に食べれるよう手でこねて豪快に混ぜて食べたのがその始まりと言われています。
使用する魚はいろいろありますが、代表的なものはカツオであり、他にはアジ、マグロで作ることもあります。我が家では鮮魚コーナーでお値打ちのお魚を見繕い、先ほど述べた魚以外でも「てこね寿司」にする時があります。そう専用のタレに合えばオールOKなのがこのお寿司のいいところ。
そしててこね寿司を作るときのポイントですが・・・。魚肉は少し薄めに切り、タレ(醤油・砂糖・みりんなどを使った調味料)を一度沸騰させて冷やし、その中へ漬け、お櫃にすし飯を敷いてその上に魚肉を並べ、また、すし飯を交互に置いて刻みショウガなどを薬味として撒き、軽く手で押さえて作ります。そして魚肉に一時間程タレをしみこませて完成です。魚肉の色が変わるくらいしっかり漬け込みます。例えるなら、ダークなルビー色です。

面白いことに、この調味料の塩梅も各家庭により少しづつ異なります。我が家は甘めで濃いめが好みなので、砂糖も醤油も多めに入れそしてショウガや大葉もふんだんに入れます。仕上がりはとっても甘めかつ濃い味になります。けれどよくよく考えてみますと、私たちの住む地域の食べ物は全体的に濃い味付けが多いように思います。魚の煮漬けの煮汁は、お皿の底が見えないくらい濃くなっておりますし、祝い事などで頂く炊き込みごはんもとっても甘め、伊勢うどんのタレはいうまでもありません。
そう、私たちの地域の食べ物は「濃いめかつ甘め」の食べ物が多いのです。
なので最近では、「塩分控えめ!てこね寿司」なんていうてこね寿司のレシピもあるくらいです・・・。
なんとも、何でも「塩梅」が大切ということですね。

そして今回は下記に、てこね寿司のレシピを掲載したいと思います。
下記でご紹介させていただきましたレシピは三重県「てこね寿司」JA鳥羽志摩女性部の皆様のレシピです。ぜひご参考くださいませ。

<てこね寿司のレシピ>

■米・・・・・・・・・・・一升
■かつお(漬けだれ)・・・1KG
■醤油・・・・・・・・・・360cc
■砂糖・・・・・・・・・・200g

(合わせ酢)
■酢・・・・・・・・・・・200cc
■砂糖・・・・・・・・・・200g
■塩・・・・・・・・・・・小さじ4

(薬味)
■大葉・しょうが・・・・・適量

作り方
①漬けダレの材料を鍋で火にかけ砂糖を溶かし冷ます。合わせ酢の材料を火にかけ砂糖を溶かします。
②かつおを5mm程度に切る。ご飯を炊き始めたら、かつおをタレにダレに漬ける。
③ごはんが炊けたら漬けておいたかつおをダレと分ける。
④ご飯を10分蒸らし③で分けた漬けダレ大さじ8と合わせ酢を回しかけご飯を切るようにまぜさらに10分蒸らす。
⑤ご飯が冷めたら漬けておいたかつおをご飯の上に飾る分は置いて、残りはご飯と混ぜる(手でこねる)
⑥とっておいたかつおをご飯の上に飾り薬味を散らし完成!

※ご飯を炊くとき、分量の水からお茶碗半分くらいの量を減らしお茶碗一杯くらいの酒を入れ、昆布をいれると風味がよい。

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