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絵描きの町大王

今日はかつおの天ぱく(鰹いぶし小屋)が位置する、『大王町波切』という町についてご紹介させて下さい。

町の名前に“波”という漢字があるように、天ぱくの鰹いぶし小屋の前には、太平洋が広がっております。
そう大海原が・・。

春の海は海底が見えるくらい透きとおり、岩に生える海藻のゆらめきまでも見えます。
5月の強い日差しで水面が反射し、きらきらしてまぶしいです。
以前にお越しいただいた2歳のお客様が、その光景を見て『きらきらしてるね』と思わず声を漏らすくらいとても綺麗です。

そして少し耳を澄ましてみてください。
波うち際の石と石が擦れるとても心地良い音が聞こえてきます。前浜からの音です。
燻し小屋の前にある『あずまや』で、その音に少し耳を傾け時間を過ごすのもまたおすすめです。
運が良ければ、そこから海女さんが漁をする姿が見れることも。
その中には80歳を超えるエネルギッシュな現役の海女さんも漁をしています。

そして、夏になると町のあちこちには絵描きさんの姿が・・。
私たちの町は『絵描きの町大王』と呼ばれています。
白亜の灯台(大王崎灯台)や坂道に軒を連ねる民家の風景や、昭和の初期に波切に多くいた石工さん(石垣師)が作った石積みが町のあらゆる場所に点在します。
その中でも有名なのが、大慈寺の石垣塀です。地元の人たちには『あじさい寺』としても親しまれているお寺です。
歴史は古く万延元年(1860)の本堂再建の時に積まれたものです。
石と石の間には寸分の隙間もなく、百年を過ぎた今でもくるいがありません。まさに職人技といえます。
波切の石工は全国でも活躍するくらいとても有名で、各地で彼らの仕事の足跡を見て取ることができます。
また、大王崎の観光駐車場から鰹いぶし小屋までの道中にあるこのお寺は、春は桜、梅雨の時期はあじさいと一年中多くの人でにぎわう私たちの町の自慢のお寺です。
 
 またこの町のシンボルでもある『大王崎灯台』は、全国でも数少ない『登れる灯台』としてとても有名です。
何と全国で登れる灯台は16基しかないのですが、そのうちの1基が『大王崎灯台』なのです。
遠州灘と熊野灘の分岐点に建つ灯台は、海の難所として多くの船乗りたちに恐れられていました。
そんな海を守る白亜の灯台、それが大王崎灯台なのです。
灯台までの道中は、名物の干物屋さんや真珠屋さんが軒を連ねます。たまに、道を歩く招き猫に出会うこともあるかもしれません。
また登り切った後、灯台の上から見下ろす風景はたとえようがないほど綺麗です。
ぜひ、一度登ってみてください。かならずやわかっていただけるはずです。

 このように町のどの風景を切り取っても絵になる、そう絵描きさんが一生のうちに一度は訪れ“描いてみたい風景”があるのが『大王町波切』なのです。
そして風景だけではなく、そこに暮らす人々の息遣いまでをも感じとることができるそれがこの町です。

皆様ぜひ、この小さな小さな漁村にお越しくださいませ。

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